クローズアップ現代に出演して

クローズアップ現代に出演した。テーマは「ふるさと納税」。なんでお前が出るのだと言われそうだけど、ともかく出た。緊張した。 きっかけは担当の若いディレクターの方の相談にのったことだった。彼は僕の『<私>時代のデモクラシー』などを読んでいてくれ…

今度の選挙について

あまりこのブログでは政治的なことを書かないようにしていたのだけれど、今回はやや例外的に、先日公示されたばかりの総選挙について述べたい。 今度の選挙、いまひとつ盛り上がっていないと聞く。「いまなら勝てる」という理由だけで、この忙しい時期に不要…

最後のシーズン

連休ということで、久しぶりに長男の野球の試合を見に行く。ここのところすっかりご無沙汰だったので、お母さんの一人に「あら、久しぶりですね」と大きな声で呼びかけられ、注目を集めてしまう。試合中だったので恥ずかしい。まあ、それくらいご無沙汰だっ…

人前で話すということ

人前で話すことが少し好きになった気もするけど、やっぱり難しいと思うことの方が多い。 きっかけは希望学の釜石調査。調査をするばかりでは、地域のみなさんに申し訳ない。少しでも還元しようと、出前講義のようなことをするようになったのが、一般の方の前…

編集者の思い出

僕はいままでに単著で6冊の本を出している(たぶん、間違ってなければ)。思えば、その一冊一冊に、担当して下さった編集者の思い出がある。 最初の本は『デモクラシーを生きる:トクヴィルにおける政治の再発見』(創文社)。担当して下さったAさんは、こ…

大学に入った頃

都知事選で舛添要一さんが話題になっているので、僕の駒場時代の記憶を少々。 僕が駒場に進学したのは1986年。思えば、中沢事件の直前である。といっても、なんにも知らないフツーの大学一年生だった僕は中沢新一さんはもちろん、舛添さんの名前も知らな…

アーレント(2)

しかしながら、そのようなアーレントの考えの代償は大きかった。多くのユダヤ人の批判を招いただけではない。世界中から脅迫状が届き、アパートメントの住民からも罵倒の言葉が届く。 いつの時代も、その人の議論をきちんと理解することなしに、レッテルを貼…

アーレント(1)

いま話題の映画『ハンナ・アーレント』をみた。なるほど、うわさ通り、たいへんな人気ぶりで、平日の日中であるにもかかわらず、朝から窓口の前に長蛇の列ができていた。ほとんどは高齢者であったが(まあ、勤め人には来られない時間だよね)、その熱気に圧…

あまちゃん

あまちゃんの最終回が終わった。月曜日から、あまロスになりそうだなあ。 脚本もよかったし、演出もよかった。これだけよくできたドラマと再び出会うのはいつの日になるだろうか、と思う(あんまりドラマを見ていないのだけど)。 最終回も良かった。ポイン…

『風立ちぬ』(続)

前回から続いて、『風立ちぬ』の感想である。 ちなみに、この映画、やたらに喫煙シーンがあることが他のサイトで話題になっていた。たしかに、主人公たちはよくタバコをすう。結核患者であるヒロインの隣で、そうしてくれと言われたにせよ、タバコをすう主人…

『風立ちぬ』

宮崎駿監督の新作『風立ちぬ』をみた。いろいろ議論があることは、聞いている。でもまあ、自分なりにみてみよう、そう思って映画館に出かけた。年に一度、映画館に行くかどうかもわからない自分の、ささやかな感想を以下に記す(ネタバレの内容を含むので、…

家庭訪問

先日、小学校5年生になった長男の家庭訪問があった。たまたまその日は家で仕事をしていたので、「美人で若い先生」と聞いて、「よしよし父親が対応しよう」とはりきったのだが、息子と妻に説得されて断念した。結局仕事を早退して家に帰ってきた妻が先生に…

ネグリ来日

ネグリの講演会に行く。学術会議の方は抽選に外れたが、国際文化会館の方は会員なので優先して受け付けてもらえた様子。ありがたい。 終わった後のお別れ会(明日、日本を発つとのこと)にも、会館のご厚意で参加させていただく。僕がフランスにいる頃にはネ…

早朝の楽しみ

この二ヶ月ほど、生活習慣を変えた。夜、なるべく早く寝て、朝早く起きて仕事をする。まあ、簡単な話ではあるが、実際にやるのはむずかしい。とはいえ、懸案の教科書を書くためには、無理をしないといけない。試しに、小学生の子どもと一緒に寝て、朝、3時…

書評委員

某新聞の書評委員になった。というわけで、先日の第一回の委員会のことなど。 僕は他の新聞の書評委員になったことはないので、他の新聞のことは知らない。Y新聞の場合、文化部の人が選んでくれた数百冊の本が机の上に並べられていて、書評委員はそこから自…

小林秀雄賞

新潮社の小林秀雄賞・ノンフィクション賞授賞式の招待状が届いた。別に僕にくれるというわけではないらしい。ただ新潮社の媒体で連載をしているということで、招いてくれたようだ。 受賞者をみると、おおっ、村上春樹と小沢征爾ではないか。急にミーハー精神…

家族で被災地に行く

さて、この夏はどこに行こうか。毎夏いろいろもめて、そしてだいたいにおいて、A-sanーー僕の妻であるーーが最終的に決定する。まあ、毎年だいたいこんな調子であった。ちなみに昨年は北海道に行き、道東をぐるりとまわった。なかなかに壮大な計画であったと…

連休明けの事件

どうもこのところ病院とご縁がある。先日は、Satoが階段でずっこけて頭を打ち、流血騒ぎで病院に行った。脳に影響があるかも、ということで脳外科に送られたため、以後、何回か脳外科病院に通うことになった。幸い、脳には影響なし、という診断になったのだ…

二つの連載を終えて

この3月で二つの連載が終了した。講談社のPR誌『本』と、朝日新聞の『政治時評』である。 前者は毎月、原稿用紙400字詰めを16枚である。なかなか書きでのある分量であるが、ペースをつかむまでは毎月何を書いていいのか迷うことが多かった。はじめは政…

編著と共著 自己解説

ここいらで、ちょっとまとめて本の宣伝を。昨年から今年にかけて、編著・共著で本を続けて出している。前にもちょろっと書いたが、もう一度全部あわせて自著解説をやってみたい。 政治学をつかむ (テキストブックス[つかむ])作者: 苅部直,宇野重規,中本義…

「不思議ワールド」少年野球

Twitterをやるようになって、ますますブログを更新しなくなってしまった。が、まとまった字数を書くのにはやはりブログかな。といって、別にまとまって書くこともないのだけど、、、 昨日、Daichiの野球チームの納会があった。午前は練習で、午後からは親善…

短気決戦

ええっと、字を間違えたのではない。短気な人を揶揄したものである。自分のことだ。 僕はドラゴンズ・ファンである。応援している落合監督の最終年ということで、(今後のことは知らないけど)今年は最後まで応援しようと思っている。 が、日本シリーズ、前…

野球チームの父さん母さん

僕が住んでいるのは、私鉄沿線の郊外の街だ。その私鉄の会社がうんとデコレーションして、割とイメージ先行の街でもある。 ところが、実際にそこに住んでいる人は多様だ。Daichiの野球のおかげで、最近地元の知り合いが増えた。しょっちゅう顔を合わせ、一緒…

この間のこといろいろ

何も書かないうちに、時間ばかりが過ぎてしまった。結局、この間に、隠岐に行って台風に直撃されて、高速船は止まり、代わりに乗ったフェリーで4mの高波に4時間ゆられて死ぬ想いをしたり、岡山に行って学会発表したり、京都に行ってA田彰の前で講演をしたり…

寝台列車から飛び降りる

40代になり、ただでさえ寝付きが悪いのに、寝台列車で大丈夫かなあ、なんて思っていたが、何てことはない。お酒を飲んで、ぼんやり外を見ていたら眠くなって来てしまった。もう少し夜景を見ていたかったなあ、と思いつつ。 ちなみに、寝る直前、ラウンジ車に…

夜行列車の旅

どういうわけか、この秋には二度も隠岐の島に行く予定がある。そう、島根県の隠岐の島である。実をいうと、この日本海の孤島は、僕の本籍地にあたる。先祖の墓もこの島にあるし、いまもなお、いろいろつながりがあるのだ。 一回目はプライベート。こちらは前…

少年野球

バカ親の野球話。僕は正直いって、外野でボール拾いをする程度のへぼコーチなのだが、子どもたちの試合をみていて、いろいろ思うところはある。 Daichiの定位置は「2番、セカンド」である。まあ、適任である。打撃で外野に飛ばすほどのパワーはないが、それ…

福井県嶺南地方

北海道から帰った後、岩手に行く前に調査に出かけたのが福井県の嶺南地方である。 嶺南地方とは、旧国名でいうと若狭に属する諸地域と敦賀市を合わせて呼ぶ。木の芽峠より南ということでこの名前がついた。この地方は、明治維新後には敦賀県となり、一時は滋…

盛岡

今回の三陸訪問の起点と終点は盛岡。実をいうと、これまであまり来たことがない。前に来たのは県庁で「希望学」の記者会見をしたとき(冷や汗)。 最終日、少しだけ時間があったので、お城を散歩する。建物は残っておらず、すべて公園化している。 ふと出会…

釜石再訪

次に、宮古から山田を通って釜石へ。う〜ん、瓦礫の撤去は一段落したが、ダメージを受けた市街地の様子は残念ながらそれほど変わっていない。 たしかに僕らがよくとまったベイシティホテルなどは、前に来たときはグチャグチャだったのがきれいに修理され、営…