釜石再訪

Shigeki2011-09-02

 次に、宮古から山田を通って釜石へ。う〜ん、瓦礫の撤去は一段落したが、ダメージを受けた市街地の様子は残念ながらそれほど変わっていない。


 たしかに僕らがよくとまったベイシティホテルなどは、前に来たときはグチャグチャだったのがきれいに修理され、営業を再開しているようだ。とはいえ、多くの建物は前のままで、「解体」と赤いペンキで書かれた建物も、そのまま残っている。埠頭には大きな船が座礁してのり上げたままだ。


 ちなみに、今回は親しい政治学者の方数名とご一緒である。中には東北の被災地ははじめてという方もいる。聞くと、建物の土台しか残っていない田老町の風景もショックだったけど、こうして多くの建物が被害を受けてそのまま残っていると、さらに津波の恐ろしさを感じたという。


 旧知の市役所のSさんのお話を聞く。つねにエネルギーにみちたSさんでも、やはりなかなか進まない復興プロセスに苦しんでいらっしゃる様子がうかがえた。それでもユーモアにみち、政治的な洞察にも富んだSさんのお話は、政治学者のみなさんにも強い印象を与えたようだ。「みなさんに地域に戻っていただき、新たな希望をもっていただけるようにするのが自分たちの仕事」という言葉が心に残った。


 仲間の政治学者に、「釜石には、あんな立派な人がいるんだねえ」と言われると、何だかうれしくなる。