ドレスデンへの旅(1)

講義も終わったことだし、旅に出かけることにした。まずは近場ということで、ドレスデンに行くことにする。ザクセンの古都、第二次世界大戦の爆撃から、時間をかけて歴史的建造物を復元したことで有名だ。

 

 

とはいえ、まずは列車に乗らないといけない。が、途中のZoo駅で、Sバーンがまったく動いていないことに嫌な予感がする。あるんだよな、時々。ことごとくついていないときが。僕は生まれて初めての海外一人旅でいきなり飛行機の欠航を経験し、フランス留学の際は途中で経由したケベックまでの道のりで、ストによる欠航、遅延、荷物の紛失、再度遅延、遅延による乗り過ごし、さらに再度の荷物の紛失に見舞われた。ほとんど想定されるすべての不運に見舞われたとしか言いようがない。どうも、僕はそういう巡り合わせに生まれたらしく、時々こういうことが起きる。

 

 

なんて嫌な予感がしたが、なんとかベルリン中央駅にたどり着く。実はこの駅、初めてだ。いやあ、なかなか大きな駅だ。見て回って面白かった。

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そしてホームへ。大丈夫、予約した列車が来ている。で、乗ろうとすると、通りがかりの職員さんに「カプート」と言われた。はて、「カプート」ってなんだっけと考えること数秒、ああ「故障」だ、やっぱり(後で聞いたら、いくつかの車両だけ使用不能になったらしい)。で、次の車掌さんに聞くと、「どこでもいいから空いている席に座れ」。と言ってもねえ、列車は難民状態。座る場所どころか居場所もない。結局、2時間、わずかな隙間にじっとしたままドレスデンに行くことになった。とほほ。

f:id:Shigeki:20180725113558j:plainでも、日本でこういうことが起きたら、きっと客は興奮して、車掌に食ってかかることだろう。ところが、車掌も平然としたもの。詫びの言葉一つなく、「当たり前」という顔をしている。バックパッカーの多い客たちもみんな文句を言わない。なるほど、文化の違いだねえ。いい教訓になった。