2016-01-01から1年間の記事一覧

2016年

2016年もあと10分で終わりである。今年はどんな一年だったのか。 本は久しぶりにたくさん単著(編)を出した一年だった。論文集『政治哲学的考察』、新書『保守主義とは何か』、それから戦後思想のアンソロジー『民主主義と市民社会』。アンソロジーも、10…

街の本屋

僕は毎日、本屋に行く。2軒、3軒、はしごすることも多い。妻に呆れられほどAmazonでも本を買っているのだが、それでも本屋に行ってしまう。家の周りの本屋、大学の生協書籍部、通りすがりの本屋、などなど。やはり、本屋の魅力は、自分が考えてもいなかっ…

教員であること

僕は大学教員の仲間のなかでは、やや特殊な事例に属する。というのも、僕が所属するのは大学に付属する研究所、プロパーの学生さんのいない、建前的にいえば、研究に専念するのが義務の機関である。 もちろん、実際には、学生さんとの接触は多い。非常勤で教…

これから僕の本を読んでくれる人に

これから僕の本を読んでくれる人に。 もし、万が一だけだけど、僕の本に関心をもってくれる人がいたら、次のことを伝えたい。最初に、どれか一冊を読むとしたら、どの本を読むべきか。 まあ、高校の現代文や大学入試を思えば、『<私>時代のデモクラシー』…

教師業

ここだけの話だが、僕はどうも教師業がしっくりこない。 やはり先生というのは、底なしに人間好きで、深情けであろうと、若い学生さんにコミットできる人が望ましいと思っている。教師は技量より、人柄が大切ではないか。いまでもそう考えることが多い。 そ…

論文集

自分の論文集を出すことになった。正直いって、そのときどきの依頼で書いた論文ばかりである。まとめたところで、本になるのかなあ〜と、結構不安であった。 そもそも、僕はものもちが悪い。過去の論文といっても、自分が何を書いてきたのか、そのデータはど…

とある記憶

何と言うか、いまさら何を書いても、自己正当化というか、自己弁明にしかならない気がするのだけど、それでもとりあえず書いておく。友人Kの最期の話である。 友人Kは大学のサークルの一年後輩で、その後、別の国際交流団体でも一緒になった。彼は僕のことを…