夜行列車の旅

 どういうわけか、この秋には二度も隠岐の島に行く予定がある。そう、島根県隠岐の島である。実をいうと、この日本海の孤島は、僕の本籍地にあたる。先祖の墓もこの島にあるし、いまもなお、いろいろつながりがあるのだ。


 一回目はプライベート。こちらは前から予定していたもので、土地の問題など、いろいろ処理しておくべき事務がある。父親が元気なうちに、いろいろ引き継ぎもしておかないと、ということで、忙しい合間をぬって出雲路へ向かった。


 でも、ただ行くのではつまらない。飛行機だと大阪の伊丹空港からの便があるが、これは次の回も使うので、今回は夜行列車サンライズ出雲で出かけることにした。いやはや、いい歳して夜行列車というのも何だが、一度のってみたかったのだ。それに当日、夜までDaichiの野球につきあって、その夜にぽんと飛び乗り、翌朝の高速船でいっきに島へ、というのも悪くない。まあ、結果からいうと、甘い考えだったが。


 夜十時の東京駅。個室寝台でビールなどちびちび飲みながら、家路をいそぐ人々を眺めるなんて、何ダカイイナア、なんて期待していたのだが、東海道線の人身事故ということで、発車が遅れる。ようやく出発したが、すぐ零時になってしまい、すでに暗い駅も。何ダカツマラナイ。


 でもまあ、もちこんだお酒を飲み、うとうとうと、、、、