小林秀雄賞

 新潮社の小林秀雄賞・ノンフィクション賞授賞式の招待状が届いた。別に僕にくれるというわけではないらしい。ただ新潮社の媒体で連載をしているということで、招いてくれたようだ。


 受賞者をみると、おおっ、村上春樹小沢征爾ではないか。急にミーハー精神が僕のなかでうごめいた。行ってみようと思い立つ。


 が、行ってみたら二人とも欠席だった。そりゃ、そうだよね。でも、村上の挨拶文はなかなか良かったし、小沢のビデオ・メッセージも人柄が出ていた。何よりお元気そうで安心した。


 というわけで、やることもない。ただ、選考委員は、関川夏央藤原正彦養老孟司櫻井よしこ、、となかなかインパクトのある方々が並んでいる。見ているだけで面白い。へ〜、ほんものを初めて見た。


 呆然としていたら、編集者が憐れんで、橋本治さんに紹介してくれる。わ〜い、僕は橋本さんの長年のファンなのだ。松田聖子野田首相と、丸山眞男の話をする。なんのこっちゃ。


 恩田陸さんもいる。僕は恩田さんのファンでもあるのだ。割り込んではいけないと、側で待っていると、、、別から声がかかった。知人の方が、今度は加藤典洋さんに紹介してくれる。う〜ん、僕はけっこう加藤さんの『アメリカの影』が好きだった。思いがけない機会であった。


 が、ふと恩田陸さんの方を振り返ると、すでにお帰りになったようであった。が〜ん。帰り道、とぼとぼ歩いていたら、村上の担当者の方とお話することができた。まあ、良しとしよう。ノーベル賞とれるといいですね。