2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『東京奇譚集』

正直いって、文学オンチの僕に、小説の評価などできそうにない。 村上春樹についても、僕は好きだが、はたして彼の文学がほんとうにすごいのか、評価する自信はない。 先日、『1Q84』に続いて、『アフターダーク』や『海辺のカフカ』を読み直した。うん、…

午後4時

午後4時、突如、慌ただしくなった。 まず、取り立てが1件(既報)。パワーアップして2人がかりでお越しいただく。大変恐縮だが、出せないものは出せない。 ファックスのゲラが2件。はい、どちらもこのままで結構です。 変な相談ごとが1件。いやあ、そん…

取り立て

数年越しで担当編集者の方をお待たせしている原稿がある。担当編集者の方は温厚な方だが、ついに堪忍袋の緒が切れたらしい。先月、「これからは毎月、原稿をとりに行きます!」と言われてしまった。 で、明日が、その第1回目の取り立ての日である。約束では…

セイカクワルイ

とある論文集の原稿を提出する。いちおう締め切り日だが、とうぜんのことながら、ほとんどの人はまだ提出していない。 こういうとき、ある意味で、関係者は固唾をのんで様子をうかがっている。はたしてこの締め切りはほんとうに守らなければならないものなの…

エスプリ・ド・コール

う〜ん、今日もまた「人の話を聞く」ことになった。大雨のなか、ようやく職場にたどりつくと、なぜか例のOB教員インタビューに再度引っ張りだされる。また別のOB教員である。 趣旨は要するに、社史編纂作業のようなものであるが、うちはプロジェクト型の研究…

山田風太郎

井上寿一『吉田茂と昭和史』(講談社現代新書)を読んでいると、不思議なことに、山田風太郎の日記がかなり使われている。この手の政治史の本で、山田風太郎というのは、かなり珍しいのではないか。吉田茂と昭和史 (講談社現代新書)作者: 井上寿一出版社/メ…

話を聞く

一昨日のエントリーで、「もっと人の話を聞きたい」などと書いてしまったせいか、連日連日、人の話をうかがう日々が続いている。 昨日は職場のOB教員のお話。過去の経緯について、興味のおもむくまま質問を重ねる。いちおう記録資料づくりのための企画ではあ…

それぞれの人の「私の履歴書」

オーラルヒストリーの2回目。対象者の方のこれまでの人生を、とくに就職して以降の時期についてうかがう。 ご本人は苦笑して「『私の履歴書』みたいだな」としきりに照れるが、やはり人のキャリアを時系列に一つひとつ聞いていく作業は面白い。 ある意味、…

ふわ〜っとしたもの

う〜ん、あまり言いたくないのだけど、かなり時事的で、とってもキワもの的なテーマの文章を書いている。2、3ヶ月後、これが活字になる頃には、世から冷笑されかねないテーマである。「こんなテーマで書くなんて、バッカじゃないか」と言われそうだ、、、 …

ポール・オースター

ポール・オースターの『孤独の発明』を読む。オースターを読むのは実ははじめてだけど、なかなかおもしろい。 不幸な関係にあった父親をめぐる、なかば自伝的な文章である。その死から話がはじまり、最初はグロテスクな人物に描かれる父親が、やがて、その人…

書評

書評原稿を一本執筆。900字である。新聞で900字というのは、けっして少ない字数ではない。少なくとも日本の新聞のスタンダードでは少ないと言えない。 とはいえ、この字数で本格的な学術書をとりあげるのは、けっして簡単ではない。下手な要約をしてい…

アメリカ政治思想

先日、某通信社の記者で、アメリカ支局長をはじめ、アメリカ取材の経験の長いAさんとお話する機会があった。 このAさん、とくにアメリカ政治思想に通暁され、いくつかの本も書かれている。現代アメリカの政治思想というと、ロールズ中心にリベラリズムの多様…

きー

はっきりと理由は書けないのだけど、いま、とても機嫌が悪い。 カッカしているときはブログは書かない方がいいと思う。怒りにませて書くと、きっと後で後悔することになる。 それはわかっている、それはわかっている、、、でも。 何で、あそこで逆転されるん…

男性も一人、、、

昨日の続き。その座談会は、司会者の方をはじめ、すべての参加者が女性であった。女性のジャーナリスト、研究者、、、記録を取るのも、話を聞いているのも、すべて女性であった。 冒頭、司会者の方より、「ここの座談会では、必ず男性を一人入れるようにして…

座談会

とある女性団体に招かれ、座談会に出席。 それにしても、座談会とか鼎談というのは、どうも苦手だ。一人で話すなら、準備すれば何とかなる。でも、人が増えれば増えるほど、話の流れが予測できなくなる。 Gさんに鍛えられ、台本なし、打ち合わせなし、出たと…

六本木にて

緊急来日のMさん夫婦と密談(うそ)するために、六本木の国際文化会館へ。来年のことがだいぶ見えてきた。 そういえば、先日、国際文化会館の創設者である松本重治の伝記が出ているのを見つけた。この人も、昔から気になる人ではある。松本重治伝 最後のリベ…

三連休終わり

あまりにいい天気。結局、この三連休は学会でつぶれてしまった。申し訳ないので、午前中、DaichiとSatoをつれて公園に行く。 まずはサッカー。しかし、しばらく走り回るとぜいぜい。隣でキャッチボールをしている、僕より若そうなお父さんを見たDaichiに、「…

パワポ

明日のコメントでは、パワーポイントを使おうかと思っている。いちおう読み上げ原稿を作ったのだが、10分でこれを読むにはかなり早口にならざるをえない。内容も内容なので、「何のこっちゃ?」と思われかねない。やはり視覚を通じての情報提供は不可欠だ…

学会懇親会

S学会に出席。研究者以外の方にはわからないだろうけど、学会後の懇親会というのは、ちょっとしたお楽しみである。同窓の友人と「やあやあ」、同じ専門の仲間と「ねえねえ、あの本読んだ?」など、それなりに楽しい。 が、顔見知りとばかり話していても進歩…

はじめての通知表

Daichiがはじめての通知表をもらってきた。いまの小学校は二学期制なので、この時期がちょうど、前期の終わりにあたる。 まあ、小学一年生の成績をどうこういってもはじまるまい。でも、やはりはじめてである。父親として、しっかり見てあげねばならない。 …

黒澤明

忙しくときほど余計なことをしたくなるのは、人の性である。昔、とある国際シンポジウムの事務仕事のピークのときに、なぜか小津安二郎の映画にはまって、夜な夜な家でDVDを見た。ただでさえ忙しいのにそんなことをして、死ぬ思いをしたことをおぼえている。…

赤いおじさん

小学校になると父母の仕事も多くなるが、その一つに、校門での交通整理がある。今日はその当番ということで、張り切って小雨のなか、朝出かける。 とはいえ、実をいうとちょっと不安。何をすればいいのか、よくわからない。赤いゼッケンのようなものをつけ、…

知の融合

週末の学会の準備と、締め切りを過ぎた論文と(また一つ終わったが、まだ、いくつもあるのだ、、、)、来週の研究会の準備を同時並行的に行う。 実をいえば、この三つ、あまり関係がない。が、同時並行的にいろいろやっていると、思わぬ相互融合が生じてくる…

学会

学会が一週間後にある。僕も、そのうちの一つの企画で討論者ということだが、いったい何を話すべきか、いまだ考えがまとまらない。困ったなあ。 一人あたりの話す時間は限られている。その時間内に、どう議論を展開するか。あわわ、あわわと言っていれば終わ…

東京西部、ミシュランの山

最近、寝起きがよくない。何となくぼおっとしたまま、同じくぼおっとして機嫌の悪いDaichiと一緒に、A-sanに励まされてようやく家を出る。 ここのところミシュラン効果で大人気という、東京西部のとある山へ。僕は子供の頃から、ここに登っている。久しぶり…

父子の会話

最近、Daichiに何かいうと、すぐに「うるさいな」という。いや、より正確には「うっちゃいな」という。 こちらも一瞬むっとする。が、まあ、これも反抗期で、独立心の現れかな、とも思う。 一緒にじゃれて遊んでいるときなど、まだまだかわいいものだが、そ…

社交も大切

1歳になったSatoは、まだつかまり立ちしかできないが、得意技が2つある。 1つは、片手をあげて「よっ」とあいさつする。いささか田中角栄風である。 もう1つはお辞儀である。人のを見ておぼえたのだろうが、頭を「カクッ」と下げる。はじめは頭が重いの…

イメージが大切

小学生にとっての8月31日は、大学の先生にとっては9月30日ではなかろうか。 8月31日(いまは、もう少し早くなっているのだが)、小学生はたまった宿題を前に青くなり、来年はきっと計画的に宿題をやろうと決意する。9月30日、大学の先生は、たま…