東京西部、ミシュランの山

 最近、寝起きがよくない。何となくぼおっとしたまま、同じくぼおっとして機嫌の悪いDaichiと一緒に、A-sanに励まされてようやく家を出る。


 ここのところミシュラン効果で大人気という、東京西部のとある山へ。僕は子供の頃から、ここに登っている。久しぶりで楽しみだ。


 それにしても、小学一年生になったDaichi、どれくらい歩けるかな。ふだんは、駅まで歩くのでさえ、文句をいう。


 しかしノリがいいのも、この子の特徴である。「山頂まで一時間半のコース、行くか?」と聞くと、「行くぞー」。おお、いい返事。


 とはいえ、歩き出すと間もなく、「疲れた〜」、「もう死ぬ」、「エネルギー使い果たした」とつぶやきだす。ううむ、出だしからノリがよかった分、はやくもガス欠か。Daichiより小さな子に追い抜かれると、「まだ体が軽いからだ」、大きい子に抜かれると、「あっちの方が頭いいから(?)」と、よくわからない理由をいう。それだけ口がまわるなら、がんばれ。


 それでも、休み休み登っているうちに、口数も減り、その分のエネルギーが足に向かったようだ。あきらめてとぼとぼ歩く。そうそう、その調子。


 1時間半ほどで、山頂へ。ここは一つ、成功体験ということで、ほめてあげる。「すごいじゃないか」というと、ちょっと誇らしげに「まあね」。


 それにしてもいい天気。山頂はすごい人でごった返す。おにぎりを食べ、帰りは快調に降りてくる。これで自信をつけたかな、これからも親子で山歩き、と行きたい。