アメリカ

 今日は一日、家で本を読んですごす。ここ数日、アメリカについていろいろ考えていたが、本棚から取り出したのが古矢旬『アメリカ 過去と現在の間』(岩波新書)。あらためて良い本だと思う。アメリカの現状を知るために、あえて丁寧にその歴史を振り返る。安易な現状分析ではなく、アメリカの歴史的個性をユニラテラリズム、帝国、保守主義など、一つひとつ、解きほぐしていく。しかし、なぜアメリカが現在のようになったのか、考えれば考えるほどわからなくなる。ここに来てなぜアメリカとヨーロッパはかくも異なる道を歩みつつあるのか。それを説明する見通しはないものなのか。