インタビュー

 職場の某プロジェクト、釜石での地域調査に続き、今度は各界で重要なお仕事をされている方へのインタビューに挑戦である。ほんと何やってるんだか、という気もするが、毒を食らわば皿まで、ということで、やるしかない(いや、毒っていうのは何だけど、まあ、、、)。


 初回は国際緊急医療活動の最前線で活躍されている医師の方にお話をうかがった。どんな方がいらっしゃるのかと思っていたら、現れたのはまるまるとした、つねに冗談を絶やさない面白いおじさんであった。本当にサービス精神旺盛な方で、つねに笑いが絶えない話しぶり。しかし、お話しされた内容は深刻そのもので、インドネシアアフガニスタン、ヨルダンでの写真を使った話は、ほんとうにぎりぎりの活動という印象であった。失血量が多く、もはや医療行為の効果が期待できない患者さんに対し、輸血や医師の有効利用の観点から見殺しにせざるを得なかった話、地雷を踏んで手足を失った子供の手の一部を少しでも蘇生させることで、自分でスプーンをにぎれるようにし、なんとか生き残る可能性を残そうとする手術の話など、生々しい写真のインパクトもあって、圧倒された。


 そういう修羅場をくぐっている方ゆえのユーモア感覚(自分の所属する大学の医局の「白い巨塔」ぶりのエピソードなども、おもしろおかしく話された)。あまりに素朴ないい方ではあるが、世の中、偉い人っているものだな、とあらためて思った。