座談会

 職場の共同研究のおかげで、いろいろ新しい体験をすることができた。インタビュー調査をすること、地域にくらす方々を前にお話しさせていただくことなどがそうである。


 それだけではない。前にも書いたように、プレス・リリースを初体験した。それから3月には、大勢のお客さんを前に、舞台の上で鼎談もした。いやはや、心臓がばくばくしたけど、まあ、世の中すべて経験である。将来、何かの役に立たなくもあるまい。


 さらに、今日は某PR誌用の座談会というのを経験した。しかも、今回の座談会にはゲストとしてエッセイストの岸本葉子さんをお迎えした。ちょっと前の自分だったら、およそ、こういう場所で言葉が出てくるとは思えない。「え〜、あ〜」とかいって、もにょもにょしていたと思う。それと比べると、自分も成長したものだ、いや単にずうずうしくなっただけか、などと感慨深い。


 岸本さんに、「さすが研究所ですね。ずいぶんと違った専門なのに、息が合っていますね」とおっしゃっていただいた。いや、専門を異にする同僚と、こんなに自然に話せるようになったのが、この共同研究の最大の成果の一つかもしれない。いや、ともかく座談会というのは、おもしろい経験だった。