栗原彬

 センター試験の「国語」の問題をみていると、おや、栗原彬の文章が出題されている。隠れん坊を主題とした文章であり、藤田省三の隠れん坊論を踏まえてのものである。


 ただ、藤田の隠れん坊論が人類学的であるとすれば、栗原の方は、彼の管理社会論がかなり投影されている。


 昔、僕が予備校で現代文の講師をしている頃、けっこう栗原彬の文章が出題されていた。『管理社会と民衆理性』など、人気があったと思う。


 今回の出題者も栗原ファンかな。でもまあ、けっこう設問が難しい。どの選択肢も「ぴんぽーん」という感じでない。センター試験の現代文って、こんなに難しかったっけ。


 いやはや、受験生もたいへんだ。