「うおっ」と思った2冊の本

 ここのところ魅力的な新刊が相次いでいるが(例の民主党本はともかくとして、、、)、「うおっ」と思ったのがこの2冊。


 1冊は川崎修さんの『ハンナ・アレントの政治理論』。前から出る出るとは聞いていたが、ついに本当に出た。川崎さんがこれまでに書かれたアレント論を2冊本にまとめたうちの1冊目。20年以上前に書かれた助手論文が元であるが、いま読んでも問題意識は新鮮である。

ハンナ・アレントの政治理論 (アレント論集 I) (アレント論集 1)

ハンナ・アレントの政治理論 (アレント論集 I) (アレント論集 1)


 もう一冊は、マルセル・ゴーシェの『民主主義と宗教』。僕の見るところ、現代フランスの政治哲学者の中でもっとも注目すべきがこのゴーシェである。伊達さんと藤田さんという優れたお二人によって、この本が翻訳されたことはほんとうにすばらしいと思う。このゴーシェの主著『世界の脱魔術化』も、誰か翻訳してくれないかなあ。

民主主義と宗教

民主主義と宗教