読書

 先日、このブログで紹介した本から。


 

アメリカン・コミュニティ―国家と個人が交差する場所

アメリカン・コミュニティ―国家と個人が交差する場所

ご活躍中の渡辺さんだが、この人のいいところは、メガ・チャーチやゲート付きコミュニティなど、いかにも旬のテーマを扱いながら、単なるルポルタージュに終わらせず、じっくりとした社会哲学的考察をしている点である。ある種のバランス感覚と言うべきか。アメリカ人類学のフィールド調査の厚みを感じさせてくれる。


 
 

コミュニティ グローバル化と社会理論の変容

コミュニティ グローバル化と社会理論の変容

こちらのデランティさんの本は、現代コミュニタリアニズムから都市社会学研究まで、実に幅広いコミュニティ概念について、バランス良く、しかも包括的に扱っている。ジェイン・ジェイコブズからジャン=リュック・ナンシーまで扱っているのはさすがである。


 どちらも良書であるが、これらの本をじっくり読めたのは、今週の釜石行きのメリットであったと言わなくてはなるまい。