こどもの国

 今日もDaichiをつれて家を出る。しかし、暑いな。家からそう遠くないところに「こどもの国」という場所がある。昔々は、軍隊の駐屯する土地だったらしいが、今は子供が動物にふれあう場所になっている。去年、保育園の遠足でも来た。今日はプールがお目当てだ。考えてみると先週は、「こどもの城」というところのプールに行った。まったく、こどもばかり、「国」があったり、「城」があったり、いいな。


 しかし、この暑さ、プールにでも入らなきゃ、やってられんと思っていたら、そう思う人はたくさんいるらしく、「こどもの国」のプールは、まさに「芋の子」状態。おしあいへしあい、さーたいへん。あっちで泣く子、こっちで叫ぶ親。いやはや。


 最近すっかり泳ぐことに味をしめたDaichiは、今日もマイ浮き輪をしっかりと手に持ち、泳ぐ気満々である。最初、浅いプールに入ると、「もっと深いのがいい」とのこと。へいへい、もっと深いプールに行くと、満足げに浮いている。次に調子にのったDaichiが、「あそこに行こう」と指さしたのは、巨大な滑り台。高さ20メートルくらいのところから、水が流れるスロープを滑り降りるやつだ。えー、あれやるの、と正直なところ思ったが、ここで引くわけにはいかない、二人で並ぶこと数分、スロープのてっぺんにたどり着く。幼児を連れた親は、子供を腹の上にのせて滑り降りるとのこと。見ているとけっこうスピードが出ていて、怖そう。なるべく背中をスロープにつけて降りるのがこつなようで、上半身を起こすとブレーキがかかって、なかなか滑り降りられない。なるべく横になって滑り降り、着水する段階で子供を持ち上げるよう指示されたが、そんなにうまいこといくかな。


 びびっているうちに、監視のお兄さんの合図。ええい、ままよと、滑り出すと、案の定、スピードが出てしまう。「わーわー」と思っているうちに、あっという間に水の中へ。なんとかDaichiは持ち上げたが、僕の方はみごとにどっぷんと浸水した。係のお兄さんは、Daichiではなく、僕の方にむかってきて「大丈夫ですか」と聞く。「ええ、ええ、大丈夫」とへらへら答えるが、頭から水をかぶるは、腰は打つはで、たいへんだった。


 おにぎりを食べ帰路についたDaichiはやがて、こっくりこっくりを始める。いっこうに仕事のはかどらない僕は、次第に憂鬱になり始めるのであった。