越後妻有アートトリエンナーレ

 昨日は、新潟の十日町というところに、日帰りで出かけた。「越後妻有アートトリエンナーレ」というイベントに顔を出すのが目的である。


 ここは中越地震で被災した地域だが、米どころとして、また日本有数の豪雪地帯としても知られる。山また山の至る所に、美しい棚田が広がる。まさしく最近はやりの里山である。この地域を舞台に世界中のアーティストが集まり、田んぼ、山々、農家、学校などに各々の作品を展示する。あくまで地域の特性を基本に、そこから受けたインスピレーションによって、なんらかの手を加えることで、場所そのものを芸術作品とする企画である。広大な敷地に300以上の作品が展開し、それをすべて見て回ろうとすれば数日はかかりそうである。


 僕がこのイベントに顔を出すのも、例の職場の共同研究がらみである。同じグループのメンバーの一人が、この企画にアーティストとして参加している。そこでやっているワークショップに僕も参加してみることで、釜石の方に何か役立てられないか、と思ってのことだ。


 ほくほく線十日町駅でレンタカーを借りて半日ほど、いろいろな作品をみてまわる。廃校や古い民家を利用した作品に、けっこう心を動かされる。おもしろいなあ。


 とちゅうひっきりなしに人とすれ違う。かなり成功しているイベントのようだ。商店街も温泉宿も人通りが多い。


 おもしろかったけど、ともかく強行軍で、つかれた。まあ、しかし、こんなきっかけがなかったら、この場所に来ることもなかったろう。自分たちの企画に何か応用できるかはかなり微妙だけど、地域活性化のイベントの実際を知ることができたのは収穫だったと思う。