教育基本法

 帰り道、地下鉄の駅の前でビラをもらった。教育基本法の改正に反対する団体のようだ。ビラを読んではじめて気づいたが、恥ずかしながら、僕は今まで教育基本法の全文をきちんと読んだことがなかった。こんなに短いのに。


 「文化的な国家の建設」とか「人格の完成」とかは、ある意味時代を感じさせるし、「勤労」という言葉がたびたび出てくるのも「ふ〜ん」である。が、それはともかく、全体としてとくに違和を感じさせる文章ではない。まあ、いかにも日本語としては不自然な言い回しも見られるけど。


 けっして多くはない条文中に、あえて政治教育と宗教教育についての規定があるのが印象的だ。「良識ある公民のための政治的教養」や「宗教に対する寛容的態度」の尊重がうたわれている。しかし、「良識ある公民のための政治的教養」っていったい何を想定していたんだろう。


 まったくの素人考えだけど、けっこうまともな法律だと思う。問題は、僕自身、今日まできちんと全文を読んだことがなかったことだな。教職課程とか履修するとやるのかな。ともかく、安易に改正を云々するまえに、きちんとこの法律を知らないといけないと思った。いや、僕がだけが無知なだけで(きっとそうだ)、みんなとっくに熟読しているのかもしれないけど。