口の悪い研究者

 口の悪い研究者が好きである。少なくとも、その口の悪さの矛先が僕に向かっていない限り。


 できれば、お酒の席ではなく、しらふの方がいい。ばっさりと一方的な基準でなく、自分なりの信念をもって他人の批判するのがいい。そういう批判なら、それに賛成か反対かはともかく、何かしら学ぶところがある。


 今日の某研究会では、報告者の小気味いいばかりの毒舌を堪能した。社会保障をめぐる問題であったが、急に、この分野の学問論争が人間的に見えてきた。


 いや、いいんじゃない、口の悪い研究者って。少なくとも、その口の悪さの矛先が僕に向かっていない限り。