山陰

 隠岐の島から帰る。昨日は途中松江に一泊した。松江もすてきな町だ。宍道湖畔のこの城下町は、湖の水をたくみに活かし、掘り割りに囲まれている水の町である。ラフカディオ・ハーンの旧居のある一角など、武家屋敷が保存され、電柱も地下に埋設されているので、車さえ走っていなければ、本当に江戸時代のように見える。掘り割りを舟でまわってみたが、なかなか風情がある。


 松江は山陰でもっとも繁栄している町の1つであるのに対し、隠岐は山陰の中でも厳しい状況にある地域である。でも、どちらも、なんとなく穏やかで、静かであった。悪く言えば、活気がないとも言える。


 それでも僕はこの地域が好きである。そして、この地域の将来が気になる。