言語学的考察

 イサカでの滞在も9ヶ月目に入った。我が家の二人の子どもの英語(言語一般)の発達状況について書いておきたい。


 Daichiは小学校での基本的なやりとりはほとんど問題なくなったようだ。とはいえ、リスニングに比べるとしゃべる方はまだまだな様子。おもしろいのは、頭で勉強した方の英語はべたべたな日本式で発音するのに、耳から入った方の発音は完全に現地化していることである。学校の授業でも、文字から入った情報は、どうしてもローマ字式の発音になるのに対し、放課後に友達との会話から学んだ英語は、僕がきいてもまったく理解できないほど自然である。当然とはいえ、彼のなかに二つの英語の層があるみたいでおもしろい。


 Satoは次男ということで、やはり言葉の発達がはやい。Daichiなど、2歳半までまったく話さなかったものだ。それと比べると、Satoはともかくおしゃべりである。もっとも、話しているのは、日本語+英語+宇宙語の混成体であり、意味はわからないことも多い(「ハロー・パピプペパピオ・だっこ!」と聞こえる)。いずれにせよ、本人はおかまいなし。聞いてて爆笑することも多い。保育園の先生や友達には満面の笑顔で「コレナニ(これ何?)」を連発し、家でも「ご飯を食べよう」というと「ラーメン、ツルツル」と反応する(我が家の食生活がばれるなあ)。かと思うと、「OK」と「イーヨ」をほぼ同義語と考えているのか、叱られたときにも「イーヨ」と答える。Daichiにいじめられたときだけ、「ママ、タスケテ〜」と素早い


 父親の英語力だけは格段の変化もなし。あ〜あ。