インタビュー

 仕事の依頼があるとき、海外にいることを口実に断ることがある。話はそれで終わりということが多いのだが、中には、「それでも」という場合もある。


 先日、某新聞社からのインタビュー依頼があったときも、「いやあ、アメリカにいるんで、、、」と言うと、「それでは在米の記者を送ります」という。ははあ、コーネル大学がニューヨーク・シティの近くにでもあると思ってるんだなあ、と思って、あいまいな返事をしておいたら、その新聞社のワシントン支局長さんから連絡があった。げげげ、、、ここまで来て断るわけにもいかないしなあ、、、でも、本当にイサカまで来るのかしらん、と思っていたら、飛行機に乗って、本当にその支局長さんがやってきた。


 インタビュー当日、珍しくスーツを着てキャンパスに行く途中、韓国人の友人に会う。「なんで、そんな格好しているの?」と聞かれ、「いや、日本のジャーナリストに会うんだ」と答える。「え、日本からわざわざ来るのか。お前はそんなにインポータント・パーソンなのか?」と驚かれ、「いや、ワシントンから」と小声で口にしかけたが、言いそびれてしまった。


 で、そのインタビュー記事が掲載されたとの連絡を受けた。記事を読むと「イサカにて」とある。う〜む、わざわざイサカにまで来てもらうほどの内容か、と思うと気恥ずかしくなる。その支局長さんがイサカレポートを書いてくれたので、まあ、それはそれでいいのかもしれないが、、、