夜の汽笛

 夜、家族が寝静まってから、ベットを抜け出して、しばらくの間、本を読む。できるならば、一緒に寝てしまって、早朝から仕事をすればいいとも思うのだが、何となく、この方が気が落ち着く。よくわからないけど。


 その頃、日本では午前中。メールを見ると、何となく元気な感じのものが多い。こちらは深夜なので、どうも感覚が違う。ついつい返事が遅れてしまったり、テンションの低いレスポンスをしてしまう。言い訳とは思うけれど。


 近くで汽笛が聞こえる。イサカに鉄道って、あるんだっけと思わないでもないが(線路は見たことがあるが、走っている汽車を見たことがない)、何となくしみじみした気持ちになる。


 手荷物便に入れてきた永井荷風の『あめりか物語』が何となく、この気分にあうような、、、気のせいか。