二人とも初日

 日本からの宿題をたくさん抱えている身としてはおおっぴらに言いにくいのだが、語学研修に参加することにした。大学院生やビジティング・スカラー用にコーネル大学が提供しているものだ。効果はともかく、僕はこの手のものに出るのが好きである。ちょっと楽しみ。


 で、今日がその初日。まあ、予想していたことだが、参加者の圧倒的多数がアジア系である。韓国人が最大勢力で、中国、日本、台湾が続く。それでもスペイン、サウジアラビアウクライナなど、なかなか多様なメンバー構成である。企業派遣でビジネスクール留学を予定する人もいて、それなりに年齢層も高く、心配していたほど突出した「おじさん」ではないことに安心した。


 とはいえ、今日書きたいのは、そのことじゃなくて、Daichiのことである。実はDaichiが参加するサマースクールのプログラムも今日から始まる。この時期、アメリカは長い長い学校のお休み期間である。「これ以上、子どもに家にいられてはかなわん」という親のために、いろいろなプログラムが用意されている。Daichiもその一つに参加することになったのだが、いかんせん英語がまったく話せない。「大丈夫かなー」と、ちょっと心配していた。Daichiも心持ち不安げな様子。



 というわけで、少し早めに迎えにいく。さて、どんな顔して出てくるかな、、、ぐったりしていないかな、、、と待っていると、、、


 なんと汗びっしょりで真っ赤な顔をした弾丸ボーイが現れた。よく見るとDaichiである。聞けば、サッカーとドッジボールの連続で、多いに活躍とのこと。スクールの先生も「楽しんでいたよ」という。よかったよかった。


 「先生の言っていること、わかった?」と聞くと、「ぜんぜんわからないけど、まあ、予想はつくよ」。なんと科学の実験の時間もあったそうだが、実験のボランティアにも自分で手をあげて選ばれたという。う〜む、日本でもわかろうがわかるまいが、ともかく手を挙げる子だったが、アメリカでも変わらないらしい。なかなか頼もしいなあ。


 いや、親が案じるより子どもは適応力があるのかも。いやはや、ちょっと安心した。