書くもの、読むもの

 イサカに再度到着していからすでに3週間が過ぎた。多くの方から「そろそろ生活も落ち着かれた頃でしょう」というメールをいただいているが、何だかあまり「落ち着いた」感じがしない。次から次へと手続きが必要になるのと(「そんなの聞いていない!」の連続、、、)、日本から持ち越した借金の返済に追われているからである。


 先週以来、時評1本、書評1本、広報誌のエッセイ1本、そして雑誌原稿1本を書いた。「これでは日本にいるのと変わらないではないか」と思うが、自分の見通しのあまさを嘆くしかない。それでも最近はもっぱら「アメリカにいるので〜」という理由でお断りすることが多いので、もうすぐ落ち着くのではないかと思う。もっとも、A-sanによれば、僕はこの数年「来月になれば落ち着くから」と言い続けているそうであるから、あてにならないが。


 とはいえ、やはりこちらに来たかいもある。少なくとも余計な日本語のものを読まないのは、間違いなく改善点である。いかんせん、船便も届いていないし、持ってきた日本語の書籍は限られる。やはり、あれもこれも読もうとするのはよくない。この際、セレクティブな日本の書籍と、英語の書籍・新聞・雑誌と、あとちょっとのフランス語の書籍でがんばろう。日本に帰る際には、かなりインテレクチュアルな人間になって登場するはずである(と、一応決意を込めて書いておく。それにしてもネットは天敵だなあ)。