事務手続き

 僕は事務的な手続き一般が苦手である(まあ、大好きという人の方が例外だと思うけど)。そんな僕にとって、海外に家族で出かけ、もろもろの手続きをこなすというのは、まあいわば強制的な矯正(言いにくいな)トレーニングのようなものである。


 今日は、Daichiの入学手続きのために、教育委員会まで行ってきた。あまりやる気のなさそうなお姉さんは、こちらが必要書類をホームページでダウンロードして、必要事項を記入してきたことを知ると、うれしそうに(自分は何もしなくてもいいから)、中身もよく確認せずに受けとってくれた。あれでよかったのかしらん。


 ややこしい書類もあったが、いろいろ興味深い部分が多かった。親または保護者の欄など、母親、父親、両方、祖母、祖父、叔母、叔父、遠縁、友人、隣人、、、などなど、実に多くの選択肢が準備されている。住所についても家、アパートからはじまって、「車」なんていう選択肢まである。多様な家庭があるということを、当然の前提としていることがわかる。


 エスニシティについても、当たり前だが、自己申告制である。僕自身、こちらの大学に到着した直後に聞かれたのだが、自分がいかなるエスニシティに属するかは、その人自身が判断するしかない。僕の場合、やはり「アジア系」の欄にチェックするしかない。


 まあ、ここまでの印象としては、手続き面に関して、基本的にはプラクティカルであり、わりとアバウトである。あまり細かいことは気にしないようだ。年度末が近いということで、それほどやる気がない場合もあるが、フランスのバカンス前の事務職員と比べれば、はるかに愛想がいいと言える。


 とりあえずは、何ごとについてもシステムが明快である(少なくとも表面的な意味では)気がする。さて、この印象は今後変わるのであろうか。