不得意なこと

 40歳を過ぎて、さすがに自分に不得意なのは何か、自覚するようになった。


 まずお金にかかわること。だいたい計算が苦手なのだからお話にならない。むかし、とある学会の会計をやっていて、どうも決算が合わないと思ったら、そもそも一桁間違えていた、なんてことがざらにあった。予算を作成するときも、ぱっと頭のなかで「あれはこれくらい、これはこの程度、、、」と言える人を見ると、神業を見ている気がする。


 人と交渉して、日程やらスケジュールを決めるのも苦手だ。そもそも、自分自身のスケジュールにしても、せいぜい2、3日先のことしか頭に入っていない。そこから先はすべて、「いつか」の範疇に入る。そのような僕が複数の人と交渉して、スケジュールを調整するなど、ほとんど拷問に等しい。


 それなのに、いくつかの案件に関して、毎日せっせとメールを書いたり、電話をかけている。うう、苦しい。