二人の重治
書評の関係で二冊の本を読む。一冊は前にもこのブログで書いた松本重治についての伝記。戦前の知米派ジャーナリストで、戦後は国際文化会館を通じて日米の知的交流に尽力した人物である。
- 作者: 開米潤
- 出版社/メーカー: 藤原書店
- 発売日: 2009/09/17
- メディア: 単行本
- クリック: 7回
- この商品を含むブログ (5件) を見る
もう一冊は、中野重治についての新書。こちらは紹介するまでもなく日本のマルクス主義的知識人を代表する文学者である。ちなみに福井の出身でもある。
- 作者: 竹内栄美子
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2009/10
- メディア: 新書
- 購入: 4人 クリック: 24回
- この商品を含むブログ (6件) を見る
一方はリベラリスト、他方はマルキストだが、いずれも骨太な人物であり、ある種、戦後日本の「良心」を体現した人であろう。
調べてみると二人の生年は近く、ほぼ同世代と言える。重治という名前も一緒だし。
二人の重治さんに、しばし思いをはせた。