研究室

 ようやく耐震補強工事が終わった。まずは図書の搬入ということで、研究室の引っ越しは9月頭になりそうだが、まあ、ともかく終わって何よりである。


 さっそく自分の研究室をのぞいてみる。おっ、最上階ということで、窓にでっかい補強用のX鋼が入っていない。けっして景色のいい部屋ではない(見えるのは、隣の建物の演習室。ときどき、学生さんと目が合う)けど、やはり視界が塞がれていないのは何より。


 研究室の大きさや構造はもちろん変わっていないが、床や壁は新しくなっている。なんだか新しい部屋みたいでいいなあ。僕が最初にこの研究室に入った時は、長年使われていなかったようで、ほこりだらけ、わけのわからない家具でいっぱいだった。まあいいや、とそのなかで暮らしてきたわけだが、「一生に一回くらいは、ごきれいな部屋で仕事をしたいなあ」と思わなくもなかった。まあ、それが、はからずも実現してしまったわけだ。ありがたいありがたい。


 この際、モダンなオフィスにしたいものだ。夢想が広がる。夢想に終わるだろうけど。