悪循環

 最近、人前で話をすることに慣れ、やや慢心があったのかもしれない。なんとなく、しっかりと心の準備をすることなく「ふわっ」と講義を始めてしまった。今朝の話である。


 「つかみ」が大切とはよくいったもので、講義も漫才も、出だしがよければ、あとは聞き手の反応に励まされて、こちらの口も滑らかになる。


 逆に出だしがいまいちだと、なんだか調子にのれないままに話が進む。聞き手の反応が悪いと、こちらも焦りだし、それが悪循環となっていく。


 最近は、めったにこういう悪循環を経験していなかったのだが、きょうの講義ではひさしぶりに、なんだか重〜い感じ。


 「あせるな、あせるな、ためを作れ」と自分に言い聞かせるが、なんとなく滑っていく。


 幸い、講義の中盤あたりから、聞き手の反応がよくなりだす。笑顔、苦笑が見えるようになると、少し、こちらにも余裕が芽生える。


 なんとか立て直しに成功したようだ。ふ〜。


 まだまだ修行が足りない。もっと根性を入れて、講義にのぞもう。