書庫

 うちの大学の図書館は、なんだか複雑な構造のものが多い。とくに書庫部分は、繰り返し部分的な増築、整備を行った結果、いささか迷宮じみた空間になっている。


 今日は、総合図書館の閉架のなかを行き来する。階段を上り下りし、ぐるっとまわって、それから渡り廊下を行き、そこにある階段をまた上る、、、という感じである。本も昔のものが多いし、建築も歴史的である。人気がないし、そして何より暗い。なんだか幽霊屋敷じみた気配すらある。


 驚いたことに、書庫の入り口には防犯ベルが置いてあった。たしかに、書庫の奥の奥は、ちょっと気味が悪い。


 そんな書庫のなかで、まだページの切られていない、一世紀以上前の本を読む。まさに異次元トリップである。