福井を語る
ある政治学者の方と飲んだ。僕よりかなり年上で、専門もまったく別である。ただ、この方、福井のご出身ということもあって、今度の調査に加わっていただくことになった。
謙虚なお人柄で、まったく偉ぶるところがない。たんたんと、かすかにユーモアをまじえて、福井のことを語って下さる。
思えば、不思議な話だ。本来、フランスが専門のはずの僕が、これまで面識のなかった先生と、福井のことをこうして語り合っている。
正直なところ、僕はまだ3回ほど、それも短時間、福井に行っただけだ。とても福井について「語り合う」資格などない。それでも、福井の話で盛り上がって、こうして飲んでいる。
なんだか本来の研究からだいぶ遠いところに来てしまったようにも思うが、これはこれでいいのではないか、という気もする。