子供時代の記憶

 小学校の同級生の結婚式に出席した。そのときの友達も何人かいて旧交を温めたのだが、お互い顔を見合わせ変わってないねえ、、、、いや25年以上の月日によってすっかり変わり果ててしまっているのだが、、、でもまあ、子供の頃を思い出す程度には変わってないともいえなくもない、、、というような会話をすばやく交わす。


 いや、それにしても、なつかしい。子供の頃、時間の経過はゆっくりしていた。一日一日、一月一月はなかなか過ぎてゆかなかった。まして、一年は長かった。その分、いろんなことがあったはずなのだが、すっかり忘れてしまった。それでも、旧友と顔を合わせ、昔の写真など見ていると、ああああ、そんなときもあったんだ、、、とちょっとだけ思い出した。


 ほんとに、あんなに長かった子供時代の記憶って、どこにいってしまったんだろう。忘れてしまったように思えて、心のどこかに残っているのだろうか。気づかないうちに自分に影響しているのだろうか。まことに月並みながら、そう思った。