ダブル・ヘッダー

 なんだか、毎日締め切りと、校正に追われている、、、


 それはともかく、今日は二つの研究会のダブルヘッダー。一つめは、職場の二次分析研究会。うちの職場では、様々な社会調査データの寄託を受け入れている。研究会は、このデータを用いた二次分析の発表会であるが、このうちの政治の分科会に、なぜか引っ張り出された。


 報告は、いずれも世界価値観調査のデータに基づくもの。ふむふむ、なかなか面白いなあ。一つ目のテーマは、日本における保革イデオロギーが、ネオベラリズムの時代に、どのようなかたちで現れているかについて。もう一つは、世代と所得別の再分配政策への支持の違いと、その国際比較。いずれも、僕の関心に合致するテーマであり、しかも実証的なデータ分析に裏付けられている。分析自体の出来不出来は僕にはわからないが、そこで出てきた仮説や解釈はすこぶる面白い。


 これが終わると、駆け足でR大学へ。現在、フランスの政治哲学者アラン・ルノーが来日している。何回かにわけて、日本で講演を行っているのだが、業界の某大先生から、「一回ぐらいは顔を出すように」と言われていたのだ。東京での最後の講演に滑り込んで、何とかセーフ。


 テーマはグローバル正義論。ロールズ、ポッジ(ポッゲ?)、セン、ヌスバウムらの議論を、フランスの自由・平等・友愛の原理と絡めながら、きれいに整理し、その統合をはかるものだった。はりきってフランス語で質問したのだが、軽くいなされてしまった。ははは、、、