暴風の朝

　朝、家を出るとすごい雨と風。まるで台風みたい。Daichiにレインコートを着せ、僕は必死に傘をさしてよろよろ出かける。家を出てバス停までむかう道の途中、突風にあおられ、あえなく傘はばきばきに骨を折られる。しかしながら、今朝は急いでいるので、家に戻る余裕はない。前に行くのみ。

　傘だった物体を頭にまきつけ、それでもバス停に向かう。しかし、こういうときに限ってバスが来ない。家を出るまで、あんなに饒舌だったDaichiも、ただただ呆然と、「来ないね」。こちらも力なく「来ないね」。10分ほど待つうちに、身も心もぼろぼろになっていく。ええい、もう世の中どうにでもなれ、という感じ。

　ようやく保育園にDaichiを届け、途中のコンビニで二本目の傘を買った頃、雨脚も弱まっていった。どうも最後のピークの時間帯だったようだ。

　そこからよろよろと電車にのり、これまた予想通り遅れる。世も末だと思いながら、都心へ。今朝はとある重要なアポがあったのだが、結局、ぼろぼろなまま現地へ向かったのであった、、、