聖書

 新春というのは、(まったくの幻想に過ぎないのだが)なんだか新しいことを始めることのできる季節のように思ってしまう。仕事は仕事として、ついつい、いろいろ本を読みふけってしまう、、、


 やばい、こんな本、読んでいる場合じゃない、と思いつつ今日読んだのは、田川健三『書物としての新訳聖書』である。

書物としての新約聖書

書物としての新約聖書



 この本は、新約聖書とはいったいどのような本なのか、ということを、そもそもまったく歴史的由来の異なる文書が一つにまとめられ、いかに新約聖書の名の下に一つの本になったのか、という話から始まり、それでは新約聖書はいったい何語で書かれたのか、それは何を意味するのか、など、聖書について誰もが知りたいと思い、でも聞けなかったポイントについて、懇切丁寧に、でも挑発的に書いた本である。



 これだけ大部で、しかもおそろしく読みやすい。すごい本だなあ、としみじみ思った。