ネットカフェ

 今日、ちょっとした用事ででかけたところ、いろいろ事情があって、そこで小一時間ほど時間をつぶさなくてはならなくなった。炎天下をてくてく歩き回ったが、あまり面白いところはない。そこで、ふと目についたのがインターネットカフェである。どんなところかな〜、と興味をそそられ、中に入ってみることにする。


 ふ〜む、なかなか至れり尽くせりの空間である。漫画があり、雑誌があり、ビデオがあって、インターネットを使える。一人ひとりの小さなブースがあり、手足を伸ばして横になれる程度の空間が確保されている。なるほど、ネットカフェ難民というのも想像ができる。飲み物はフリー、ピザなど軽食を注文できて、ビリヤードなどもある。


 土曜の昼というのに、あるいは土曜の昼だからというべきか、かなりの広さの店舗のほとんどのブースは人でいっぱいである。みんな黙々と漫画を読み、ビデオを見、ネットを検索している。


 なんとなくすえたようなにおいがする。いろいろ読みたい漫画もあったのだが、なんだか息がつまって30分ほどで外に出てしまった。いや、なんとも言えない空間である。


 なるほど、こういう空間が現代日本の各地にあって、今日もたくさんの若者(ばかりではなかったが。結構年配の人の姿も見えた)が、そこで時を過ごしているんだなと、あまりに当たり前なことを、それでもいささかの思いとともに実感した。