ドレフュス事件

 どういうわけかフランス近現代思想史っぽい講義をしており、次回はいよいよドレフュス事件である。


 しかし、この事件、ほんとうにドラマティックである。これほどわかりやすい陰謀劇はなく、悪役の悪巧み、主人公の絶体絶命、思いがけない支援の手が次々に登場する。人間の弱さ、組織のおそろしさ、そして政治の非道さ、読めば読むほど、腹が立つし、しゅんとするし、ある意味わくわくする。いやあ、あらためておもしろい事件だと思う。


 とはいえ、反ユダヤ主義の話になると、なかなかその説明が難しい。どこまで話を理解してもらえるだろうか。