が、、、

 あいかわらず希望学関係の取材は多い。ありがたいことだし、なるべく積極的に引き受けているのだが、少々対応に困る場合もある。今日はその一例。「政治と希望」というのがお題だ。ある意味、ストーリーラインは、あらかじめ決まっている。「今、日本社会には希望がないと言われる。では、どうすれば日本社会に希望を回復できるか。そのために政治は何をすべきか」。


 期待される答えはあるだろう。が、ある意味、それに反する答えを言ってしまう。「いや、希望というのは基本的に個人のものであり、政治はそれをサポートはできても、社会に希望を与えることはその任務ではありません。政治が人に希望を与えるというのは、筋の悪い議論です」。インタビュアーも困っていた。いや、申し訳ないが、やはり、そこのところは慎重でいたい。「国策としての希望」というのは、何としても避けたい。「国民に希望を与える、というのは独裁者が現れるときに必ず言う定型文句です」とも、言ってしまう。


 まあ、そういう答え方に問題がないわけではないということも承知はしている。が、、、悩ましいところである。