希望

 希望とは、ブロッホの言うように、「まだ、ない」ものだ。つまり、今の段階では、その萌芽はあるとしても、それがどうなるのか予測がつかないし、評価もできないもの、いまだ来たらざるものだ。なのに人は、そのような今の時点では測れないものにコミットしてしまう。希望とはそういうものかもしれない。そこには「遅れ」が必然的につきまとうし、それにふさわしい人間的態度は「待つ」ことだ。な〜んて。