昔の友達

 今度出す本の表紙のイラストレーションを、小学校時代の友人の漫画家に描いてもらうことにした。ということで今日はその打ち合わせ。彼の仕事場の近くの駅で会う。


 大学生のときに一度会ったことはあるが、ほとんど中学校を卒業して以来と言っていい。小学校の頃は毎日顔を合わせていたのに、その後はとんとご無沙汰だった。が、顔を見ると、たちまち昔を思い出す。今ではその道でかなり有名になり、カルト的人気を集めているようだけど、顔を見ると、どうしても小学校のときの彼をそのままおじさんにしたとしか見えない。ぱっと見て、すぐに彼とわかる。


 はじめは今度の表紙の話。次はそれぞれの今の話。それから浦沢直樹宮崎駿・吾郎の話をしているうちに夜遅くなる。連載を何本もかかえている彼の仕事のことを思い、そろそろお開きにしようということになったあたりで、何となく小学校のときのあの女の子はかわいかったという話になり、以後また一時間近く話してしまう。


 彼はどんな絵を描いてくれるのだろうか。正直、学術書っぽい絵ではないだろうと予想。楽しみでもあり、心配でもあり。