釜石中間報告会

 釜石に行ってきた。これまでの調査の中間結果を釜石市民のみなさまに報告するためである。


 パリから帰って一週間、なんとも慌ただしいが、昨年の1月以来4回目の釜石入りということもあって、なんとも自然というか、当たり前のように釜石に出かける自分が不思議である。初めてのときはずいぶん遠く感じられた釜石が、いつも行っている隣の町のように感じられるようになった。


 なかなか本格的なイベントであり、裏方は前の日からフル稼働。そのかいもあってか、当日は予想以上の大入り、準備した資料はすべてなくなり、増刷したものもほとんどはけた。5時間に及ぶ報告会であったが、映像を入れたこともあって、たいへんもりあがり、最後まで立つ人がほとんどいなかった。終わり頃には市民の方から「最初は東京からやってきた人に『希望学』と言われ、なんのこっちゃと思ったが、今日の話しを聞いて、自分たちでやるべきことをやろうという気になった」という声があいつぎ、市民の間の盛り上がりに一役かえたのではないかと、ちょっとうれしく思った。


 その後の懇親会も会場大入り満員。司会をやらせてもらって少々緊張したが、これまで調査にご協力いただいたみなさんから声をかけていただいて、ありがたかった。ただし「これは中間報告でしょ。これからが肝心ですよね」と釘もさされた。まあ、がんばるしかない。


 一緒に行ったメンバー間でも、「なんで自分たちはいま釜石にいるんだろうね、不思議だね」と言い合いながらも、チームとしての相互理解と団結がまた少しだけ増した気がする。「一人ひとりは良い仕事をしているけど、それがまだうまくつながっていない」なんて失礼なことを釜石の方に言ったが、それはすべて自分たちにも当てはまることだと思った。まあ、がんばるしかない。