授業の反省

 先日のブログにも書いたように、1年生用の政治学入門講義のアンケートでは、けっこう手厳しいコメントが見られた。講義をやっているときの感触がよく、質問に来る人の数も多かったので、「今年は良い感じ」と思っていたので、ちょっとがっくり来た。


 でもまあ、やはり手厳しいコメントも、それはそれとして受け止めなくてはならない。で、少し考えてみたのだが、一言でまとめてしまえば、僕の講義は中途半端に歴史的で、同じく中途半端に理論的、ということになるのかもしれない。純粋に理論の講義にしては、話が理論として完結せず、ややもすると歴史論になってしまう。時代ごとに違う考え方があるが、その間の論理的関係は追求されず、歴史的な違いに帰結してしまう。それでは歴史の話なのかといえば、その割には高校の世界史でやったような話のつまみ食いに聞こえる。それ自体として新しい情報があるわけではない。そんなところだろうか。


 僕としては、歴史の話と理論の話を結びつけるところにポイントがあるつもりなのだが、やはり学生さんの側にも、理論は理論、歴史は歴史、とはっきり分けて考えたいという志向があるのだろうか。理論としても優れているし、歴史論としても目から鱗、という具合なら、そのどちらを求める人にも満足してもらえるのかもしれない。が、、、


 やはり、まだまだ修行が足りないようだ。