須賀敦子

 今日は親戚のあつまりに参加。子供たち同士仲良く遊んでくれたので、親はちょっと楽ができた。


 夜BS朝日須賀敦子についての番組を見る。ヴェネチアトリエステの風景に、原田知世のナレーションによる須賀自身の文章が重ねられる。正直、須賀の文章を朗読するには、原田知世だとちょっと幼稚に聞こえなくもなかったけど、いい番組だった。


 それにしても、何年か前に、『ミラノ 霧の風景』と『コルシア書店の仲間たち』を読んで急に須賀のファンになり、彼女の書いたものをかたっぱしから読んだのを思い出す。本棚を探すと『トリエステの坂道』が出てくる。これもとても好きな本だ。文庫版には「古いハスのタネ」というすてきなエッセイが収録されている。


 しかし、須賀敦子の書いているものをほんとうに理解するためには、イタリアの労働運動のこと、カトリック左派のこと、ダンテとトマスのこと、などなど、いろいろ勉強しなくちゃならないなあ、と思って以来、ちっとも勉強が進んでいないことに気づく。


 まあ、それはともかく、やはりこの人の文章、いいなあとあらためて思う。