開会式

 学会本番を迎える。8時30分から受け付け開始ということで、8時前に現地に到着。すでにボランティアやアルバイトのスタッフは青のポロシャツを着て勢揃いしている。いよいよ始まるという実感がわいてきた。



 受付開始前から列ができはじめる。開始直後はスタッフの側でも手順が悪く、長蛇の列が。悪いことに自分が担当しないといけない、学会員でありかつこの大会の事前登録をしていない人の列は、一人あたりIDカードを作るまでに20分以上かかる。不運な人は30分以上待たされ、いらいらした雰囲気がただよう。しかし、結果から言えば、もたついたのは最初の1時間で、その後は次第に順調に。お昼以後は、スタッフの方があまって、手持ちぶさたなほどであった。



 しかし、基本的にこの大会の準備委員会はきわめてよく組織されており、僕の仕事はほとんどないといっていい。でも、ともかくいろということで、ひたすらあたりをふらふらする。僕の仕事が忙しかったのは最初の一時間だけで、あとはなんだかスタッフの方たちのじゃまになっていなければよかったけど、、、という感じであった。



 ときどきセッションの中をのぞく。なかなか中身が濃くておもしろい。本当はもっといたかったけど、今日はひたすら隠忍自重、受付でふんばった。



 開会式はなかなかおもしろかった。予行演習通りスムースに進む。式が終わると突然暗くなり煙が出てくる。音響と光が響く中、するすると舞台奥の幕が上がり、そこにはレセンプション会場があらわれる。スモークの中から忽然と、立ち並ぶシェフ、宴会場スタッフたちが現れる。のりはほとんど、「料理の鉄人」の「キッチンスタジアム」。まあ、しゃれとしては、なかなかおもしろかったのではないか。



 開会式のスピーチはおもしろかった。学会関係者はもちろん市長や知事もいちおう英語で挨拶をしたのに感心する。べたべたなおじさんギャグも披露してくれたし。我々の事務局のボスのスピーチも、型どおりでなく、ユーモアがあり良かった。しかし、ともかく目立ったのは、I大臣のスピーチ。政治学者である大臣として、「職業としての学問」、「学問から行動へ」、「女性の政治進出」をあつく語る。いろいろと言われることの多いI大臣だが、話しながらどんどん熱さのボルテージが上がっていく(いつもああなのかな?。それとも今日は特別?)のがうかがえる。海外からの参加者にも強い印象を与えたようだ。



 明日からはいよいよ朝から晩までセッションが続く。そろそろ自分の報告のことを真剣に考える時がやってきた。