車内読書

 昨日は帰国したその足で結婚式に出席、今日は今日で、朝から八王子に出かけ、その後大学に向かう。休みはいつの日に訪れるのか。


 それはともかく、今日は移動時間が長かったので、その間本を読むことはできた。岩波新書の新刊から苅部直丸山真男リベラリストの肖像』と柴田三千雄フランス史10講』を買って、読む。


 苅部さんの本は評伝スタイル。ある意味、論じ尽くされた感のある丸山に、苅部さんがどうアプローチするのかと思っていたが、時系列的に、様々なエピソードを取り入れつつ、丸山を論じている。いや、論じている、というより、ある意味、たんたんと叙述していく、という感じ。もちろん、かなり重要な論点のいくつかについて、苅部さんなりの価値判断は示されているのだけれど、全般的にかなりおさえたトーンで書かれている。一文一文、とても配慮して書かれているのがわかる。あくまで丸山が書いたもの、語ったことを通じて話を進めているのも、特徴的だ。


 柴田さんの本も、平易で読みやすい本だが、やはり一文一文にこめられた情報量の多い本。


 読書は電車の中、研究室では事務仕事。当分、こういう生活が続く。