旧友再会

 朝早く起きると、勇躍、ハーバードのキャンパスと本屋に繰り出す。海外の本屋で買い物をするのは、本当に楽しい。もちろんアマゾンで買える本ばかりだけど、やはり本は手に取ってぱらぱら読んで買うのが一番。そうでないと本に愛着はわかないし、結局読まない。「高いなあ」と思いつつ、一生懸命お金を計算して買った本は、やはり大切に読むような気がする。ハーバードではCoopの書店と、Harvard Book Storeというお店が、比較的充実しているようだ。もっといろんな本屋があるはずだけど、まあ大学を訪問するのが本筋と、キャンパスに向かう。歩き回っていると、次第に横殴りの雪に。どうも、今日も荒れ模様の様子。



 昼前に友人と落ち合う。彼のおかげで、大学最大のワイドナー図書館はじめ、重要施設に入ることができた。ハーバードは建物が分散していて、だれかに案内してもらわないと、ぜんぜんわからない。その後ライシャワー研究所、エズラ・ボーゲル邸などをめぐり、日本人研究者のオフィスがある建物を訪れる。知り合いとばったり出会わせ、情報交換なども。その後、ボストン市内に行き、公共図書館などを訪れる。やっぱりアメリカの公共図書館は使いやすいし、充実している。ともかく、いろんな人と会えてよかった。



 夜シーフードを食べているとき、うまくロブスター(この地方はこれが名物)をこじ開けられないでうんうんやっていると、隣のおじさんが見かねて、実演をしてくれる。こういうとき、やっぱりアメリカ人は親切だな、と思う(こういう一般化もなんだけど)。基本的に他人のことに口出しをしないフランス的人間関係もそれはそれでよいけど、アメリカ人の親切さも捨てがたいと、あらためて思う。


 ちなみに途中でよったJFK記念館も面白かった。映像を中心にケネディ大統領の足跡をたどる施設。やはりアメリカ人はこの大統領をほんとうに愛しているのだな、と実感。でも彼が有名になったきっかけは、戦争中、偵察艦の艦長だったときに、日本の軍艦に沈められ、無事生還した武勇談であった。そのときのことを語る場合、敵役は日本であったということが繰り返し語られることになる。原爆を落とすことで日本との戦争を終えることができた、よかったよかったというようなビデオが流されているのを見ると、ちょっとげんなりする。う〜む。あ、それから今日はケネディ行政大学院にも行ったのだ。ケネディで思い出したけど。



 もう一日くらいゆっくりしたいが、明日はニューヨークに移動する。