引き続きホリエモン

 ライブドア事件についての報道が続いているが(Daichiに「ライブドアって、何?」とよく聞かれるが、なんと答えたらいいのか、よくわからない)、議論のパターンはいくつかに分類できそうだ。


(1)ホリエモンは「カネがすべて」の拝金主義者でけしからん、というもの。

(2)ホリエモンがやっていることは、それ自体は正当であるが、彼があまりに突出したために、ねらいうちされた、というもの。言い換えれば、彼は新しすぎたのだ、という議論。

(3)ホリエモン、というかライブドアがここ数年やってきたことは、日本における市場の整備の遅れを利用し、情報操作によって株をつり上げたものであり、それ自体としてはなんらの価値も生み出さない虚業である、というもの。これは(2)と違って、彼のやってることが、十分に新しくなかったことをむしろ問題にする。


 まあ、(1)の議論はやはり、それはそれでずれた議論という気がする。問題は(2)と(3)だ。どちらがより適切な評価なのか。(3)は、経済活動をなんらかの実体的な価値を生み出すもの、という前提に立っている。資本主義は本来、ありとあらゆる「隙間」を利用して利潤を生み出すものである、という考えに立てば、成り立たない議論かもしれない。が、(2)が正しいと言い切れるのかどうか。