痛い痛い

 身体的な痛みというのは、人それぞれ感じ方が違うので、他人の痛みについて、なかなか論じることが難しい。僕など、なかなか「痛い」という一言がいえず、苦しい経験をしたことがある。


 その点、A-sanなど、年がら年中、「痛い、痛い」といっている。あちこち痛そうで気の毒であるが、「痛い、痛い」いわれる方まで、何だか痛い気がしてくる。


 Daichiもしょっちゅう「痛い、痛い」といっている。ちょっとでもすり傷でもつくろうものなら、大変である。絆創膏をはってあげても、それがちょっとずれると大騒ぎである。


 その点、Satoはどうだろう、と興味深く見守っている。が、ぎょっとしたことがある。Satoはたいへんおしゃべりで、いつもむにゃむにゃしゃべっているのだが、あるとき、「いててて、、、」といったのである。生後7ヶ月にして言葉をしゃべるとは天才かもしれない、と馬鹿親は思ったのだが、それにしても、最初にしゃべったのが「痛い」とは、先が思いやられる気がしないでもない。


 その後もSatoは、「いたいいたいいたい、、、」とか「いでででで、、、」としゃべり続けている。できれば、違うセリフを覚えてくれないかと、ちょっと願っている。