書評委員

 今年からとある新聞の書評委員をおおせつかった。これまでもアドホックな依頼はあったが、正式な書評委員ははじめてである。雑多な本を読むことが大好き、それをほめたりけなしたりするのも嫌いではない。うんざりするような仕事も多いなか、この仕事は二つ返事で引き受けてしまった。


 「ほめたりけなしたり」と書いたが、基本的には書評はほめるものでありたい。逆にいえば、ほめるに値する本しかとりあげてはいけない。まあなかには、悪口をいった方が面白い本もあるかもしれないが、そのような本は「しっかりと批判するに足る本」ということであり、ある意味ですごい本なのである。


 今日、一本目の書評を書いた。論文集であり、複数の著者が書いている分、書評は難しい。でもまあ、一見したところばらばらな議論のなかに浮かび上がるストーリーを見いだす作業は、意外に面白い。


 さてさて、今後どのような本を取り上げるか、楽しみである。