ちくまプリマー

 いや、ちくまのプリマー新書はなかなかがんばっている。ちくま新書のジュニア版で、ちょっとませた高校生あたりを念頭に置いているのだろうか。まあ、実際読んでいるのはおじさんたちだろうけど。


 師匠の民主主義本以外にも、内田樹の『先生はえらい』などはいい本だと思う。内田の本のなかでも好きな一冊だ。先生がえらいのは、先生自身がえらいからではなく、弟子が先生をえらいと思うからだ、という、一見「?」な命題のなかに、人類学的な真理を読み込んでいく。いや、僕の学生にも読ませたいものだ。


 今日、本屋で見つけたのは中沢新一の『古代から来た未来人 折口信夫』。中沢の折口に対する思いを詰め込んだ一冊である。最近、中沢の本は一冊いいなと思うと、次の一冊はがっかりという、一勝一敗ペースである。この本はどうだろうか。